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もいい、選択肢を広げてアプローチを容易にするという意味で作られたものである。だから、市民が「どこへ行ったらいいか分からない」という場合には、まずオンブズマン事務局へ来ること、もしオンブズマン事務局で扱えなければ扱える所を紹介するという考えでやっている。

国の行政に関することであれば、国の行政相談を紹介するとか、あるいは県の所管事項であれば、例えば、交通信号の問題とか、交通取締り関係(これについての苦情が結構、市民の間からあるが、それを聞いて調べて、例えばあの信号はどうもおかしいとか、交通規制がおかしいということになったら、市の関係部局(交通安全対策室とか)から県の関係部局(警察なり県の公安委員会とか)に連絡してもらって対策をとってもらう、というようなルートを何とか見つけ出して苦情に答えようと、中には例えば、建築紛争などで結局は建築業者と近所の人との間のいわゆる民民の争いだというようなケースもあるので、そういう場合には、市の建築対策室からアドバイスというか仲介の労がとれるかどうか(また、権限がないのに仲介の労をとることはいけないので、とっていいかどうか)といったようなことを相談しながらやっている。

市民相談との関係について言えば、これはお互いに紹介し合うという関係になるわけであるが、市民相談自体が適切に行われていない場合には(例えば「市民相談に行ったけれども相手にしてくれなかった」というようなことがあれば)、オンブズマンの所へ言ってきて、オンブズマンが調査対象として市民相談を調査してもいいし、逆に、「オンブズマンの所に行ったけれどもこういう不当な扱いを受けた」というような場合には、市民相談の方へ行って訴えるということがあってもいい、窓口はできるだけ多い方がいいというふうに考えてやっている。

オンブズマンの窓口は市に関するものは何でも受ける、どこへ持っていっていいか分からないような苦情は、オンブズマン事務局へ持ってくれば、オンブズマンの方で苦情の相手を探し調査する、ということになっているし、いくつかの局に関係しているような苦情も、関係のありそうな局は全部調査をした上、オンブズマンの方で職権で調査をする、というようにやっているので、ワン・ストップ・センターというか、「オンブズマンの所へ行けばいわゆるたらい回しというようなことを受けないで目的が達せられる」というのを一つの目標としてやっている。

 

新田清治(行政相談委員)

行政相談委員は、基本的には国の行政に関する苦情等の取扱いを対象としているが、市民からは国、地方を問わずいろいろな相談が持ち込まれてくる。これをたらい回しにすることなく適切にその相談に応ずるためには、地方自治体をはじめとする関係機関との連携が必要不可欠となっている。

私どもも市町村の相談担当課とは密接な連携をとっている。市町村の方で対処しづらいというような国の行政に関する問題については私どもが受けて、相互にお役に立つように努力をしており、比較的スムーズな運営がなされている。また、相談の中には、相談者の多少わがままもあって、どうしても期待に沿えないようなことがあっても、市の方からは必ずそこへ訪問していろいろな資料を揃えながら説明をしていただいており、それなりに納得をしていただいている。私ども行政相談委員にとっても、市町村との密接な連携は非常に大切だと思う。府

 

 

 

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